キュレーションサイトとは?WEBライターが知っておきたい用語集
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WEBライターのtomomiです。インターネット上に掲載するWEB記事を書くのが仕事であるWEBライター。仕事を依頼された際、依頼元であるそれぞれのWEBサイトに適したコンテンツを作成し、記事を書くことが重要です。
ネット上のWEBサイトにもさまざまな種類が存在します。 それぞれのWEBサイトに適した記事を作成するためには、どのような目的を持ったサイトなのか?サイトの特徴を理解しておくことも大切です。
今回は、最近よく聞く『キュレーションサイト』について、詳しく解説していきたいと思います。
- キュレーションサイトってどんなサイト?
- そもそもキュレーションってどういう意味?
- キュレーションサイトにはどんな種類がある?
- キュレーションサイトの目的は?
WEB上には、どのような種類のサイト・メディアがあり、どのような目的で運営されているのか、あらゆる基礎知識を身に付けておきましょう。
1.キュレーションとは?
キュレーションとは、IT用語ではインターネット上の多くの情報を収集し、整理してまとめることを意味します。
収集した情報を特定のテーマに沿って分類し、まとめて紹介しているサイトが「キュレーションサイト」です。
ネット上にあふれる多くの情報の中から、知りたい情報だけを、いち早く手軽に知ることができる便利なサイトとして、近年多くの人が利用するようになっています。
代表的なキュレーションサイトには、「NEVERまとめ」「スマートニュース」などがあります。
キュレーションの意味と語源
キュレーション(curation)は、もともと美術館や博物館で企画展を組む専門職のキュレーター(curator)に由来する言葉で、ラテン語で「世話役」といった意味の言葉が語源とされています。
膨大な作品を取捨選択して、展示を企画・構成するのがキュレーターです。
インターネット上にあふれる多くの情報を収集・分類・編集して、新しい価値としてネット上で共有することをキュレーションと呼び、IT用語としても使われるようになりました。
キュレーションを用いた例文
「キュレーション」という言葉はどのように使われているのか?いくつかの例文をまとめてみました。
- 私はいつもキュレーションサイトで、話題のニュースをチェックしているよ。
- 情報取集の手間が省けるキュレーションサイトは、近年人気が高まっています。
- 私は以前キュレーションメディアの運営に携わっていた。
- 「Yahoo!ニュース」は国内最大手のキュレーションメディアだ。
キュレーションの関連用語
キュレーター | IT用語としては、ネット上の大量の情報を収集・整理し、ユーザーに共有する人を指す言葉。 |
キュレーションサービス | ネット上のコンテンツをある特定のテーマで編集してまとめ共有するサービス。 または、そのようなWEBサイトの総称。 |
キュレーションサイト | キュレーションによって、情報をまとめて提供しているWEBサイトの総称。 |
キュレーションメディア | キュレーションによって、情報をまとめて提供しているWEBメディアの総称。 キュレーションサイトとほぼ同じ意味で使われる。 |
キュレーションアプリ | スマホ向けにキュレーションサービスを提供するアプリケーションソフトの総称。 利用者の興味や関心に応じて自動的にネット上の情報を収集・編集し、まとめて閲覧することができる。 |
キュレーションメディアとオウンドメディアの違い
「キュレーションメディア」と同じく、耳にする機会の多い言葉に「オウンドメディア」があります。
オウンドメディアとは、自社のオリジナルの情報を発信し、企業のブランディング(知名度の向上)や売上・利益につなげることを目的としたメディアのことを指しています。
オウンドメディアとキュレーションメディアの大きな違いは、
- 情報の発信経路
- メディアの目的
です。
自社が情報の発信元(一次メディア)であり、集客やブランディング・企業の利益向上を目的としているのがオウンドメディア。
他社で制作されたコンテンツを集めて共有し(二次メディア)、広告収入を目的としているのがキュレーションメディアになります。
※オウンドメディアについて詳しくはコチラ!
2.キュレーションサイト・メディアの種類
キュレーションサイトにも、さまざまな種類があります。
ジャンル別に分けて、それぞれの特徴と代表的なサイトをご紹介します。
ニュース系
SmartNews(スマートニュース)
世界で5000万以上のダウンロード数を誇る、人気のキュレーションメディア。 そのとき話題になっている記事を自動で集めて配信しています。
色々な飲食店のクーポンを利用することができる「クーポンチャネル」は、テレビCMでご存じの方も多いのではないでしょうか。
圏外や機内モードなどオフラインでも閲覧ができるのが、 スマートニュースの大きな特徴です。
ユーザーの年齢層も幅広く、最もユーザー数の多いキュレーションメディアです。
グノシー
テレビCMでもおなじみの、知名度も高いキュレーションメディア。
「エンタメ・スポーツ・グルメ・経済・おもしろ」など、さまざまなジャンルの話題のニュースを豊富に読むことができます。
グノシーは、独自のアルゴリズムでネット上の情報を収集・解析し、ユーザーに配信されています。
また過去に閲覧したニュースなどの情報から、ユーザーに適した記事をピックアップしてくれます。
IT・ビジネス系
NewsPicks
経済やビジネスの情報に特化したキュレーションメディア。
「経済・金融・テクノロジー・ビジネス・政治」など以外にも、NewsPicksオリジナルの記事も配信されています。
各ニュース記事の共有やコメントができるのも、 NewsPicks の大きな特徴です。
U-NOTE
PR TIMESが運営する、若手ビジネスマン向けの経済系キュレーションメディア。
「仕事を楽しく、毎日をかっこ良く」をコンセプトに、ビジネスのノウハウから、メンズファッション・ライフスタイルやイベント情報まで、ビジネスに関するあらゆる情報が配信されています。
グルメ系
食べログまとめ
グルメサイトの「食べログ」から登場したまとめサイト。
外食経験の豊富なレビュアーが、自由なテーマでグルメ情報のまとめ記事を作成して発信することができる、グルメ専門のキュレーションサービスです。
エリアやジャンル(ラーメン・スイーツ・カフェ・イタリアン・焼肉など)、キーワード(ご当地グルメ・ランチ・デートなど)から、絞り込んで検索することも可能。
口コミなども閲覧でき、おすすめのお店などもピックアップしてくれる、人気の高いグルメ系キュレーションサービスです。
mecicolle(メシコレ)
株式会社ぐるなびが2014年から開始した、グルメキュレーションマガジン。
食通なグルメブロガーが目利きしたグルメ情報を、毎日受け取ることができます。
平日毎日更新されるグルメ記事を、テレビや雑誌を読むような気軽さで閲覧でき、食通だからこそ知っているグルメ情報を得ることができます。
紹介されているカテゴリは、カジュアルな飲食店を中心に11種類に分かれ、気になるお店を見つけたらすぐに友達を誘えるような、SNSとの相性も高いサービスになっています。
趣味・情報系
RETRIP
写真や動画を使って、旅行・観光・おでかけに関する情報を、誰もが編集者となり発信することができる旅行系のキュレーションメディア。
「あなたを旅に連れていく」をコンセプトに、国内から海外までさまざまなおでかけ情報が満載です。
地域別でまとめ情報を検索することができ、 人気のエリアやおすすめタグなどで検索することも可能。
話題のカフェから絶景まで、最新の旅行・おでかけ情報が毎日配信されています。
Antenna
株式会社グライダーアソシエイツの運営する、東京で生活する大人向けのキュレーションサービス。
「やりたいことが見つかる、出かけたくなる」をコンセプトに、エンタメ・カルチャー・ライフスタイルといった情報を中心に、東京での生活を豊かにするコンテンツが配信されています。
スマホのアプリ版では、気になる記事を保存して好きな時に読むことも可能。カテゴリーは「woman・man」に分かれていて、雑誌を読むように手軽に読むことができます。
女性向け
MERY
女性のファッションや恋愛、メイクやコスメなど、女性に特化したキュレーションメディア。
女性が知りたい情報が満載の、20代女性に特に人気の高いサービスです。
美容師やネイリスト、編集者等のキュレーターが記事を投稿しており、正確な情報を得られること、ファッション雑誌を読むような感覚で閲覧できるのが特徴です。
4MEEE
ファッションやメイク、恋愛、人気スポットなどのトレンド情報を発信する、 20代~30代の女性向けのキュレーションメディア。
現役女子大生や芸能人、読者モデルなどの有名人がキュレーターとして参加しているのが特徴です。
「女の子のLOVEを応援するライフスタイルメディア 」をコンセプトに、300人以上のキュレーターが作成するオリジナルコンテンツが日々配信されています。
おしゃれな主婦・ママ向けのキュレーションメディアとして「4yuuu!」も運営されています。
男性向け
Smartlog
「Enjoy Men’s Life」をコンセプトに、メンズファッションやエンターテイメント情報を中心に配信しているキュレーションメディア。
2019年には、日本初の男性向けニュースアプリ『スマログ』がリリースされています。
月間利用者は1000万人を突破し、20〜30代後半の男性を中心に人気を集めています。
Boy.
大学生が中心となって運営している、同世代の男性向けのキュレーションサービス。
「モテない男子のためのモテメディア」をコンセプトに、ファッションはもちろん、恋愛からライフスタイル、音楽やグルメなどさまざまな男性向けの記事が配信されています。
恋愛やファッションの記事だけでなく、ドラマや映画・バラエティなど、男の子が知りたい最新のエンタメ情報なども配信されています。
その他幅広いジャンル
LINE株式会社が運営する、誰でも簡単にまとめ記事を作成することができる代表的なキュレーションサイト(まとめサイト)。
芸能界のニュースや今話題の情報など、幅広いジャンルの記事が豊富にそろっています。
まとめ記事はGoogleなどの検索エンジンの検索結果にも表示され、アクセス数によって広告収入が得られるのが特徴です。
3.キュレーションサイト・メディアの目的と問題点
ここまでご紹介してきたように、現在WEB上にはあらゆるジャンルのキュレーションサイト・メディアが存在します。
今後も強いニーズが見込まれていますが、キュレーションサイトには作成方法などの問題点も指摘されています。
キュレーションサイト・メディアの目的
キュレーションサイト・メディアの主な目的は、特定のテーマに関心のあるユーザーを集め、広告収入や成功報酬などの利益を得ること、またサイト自体の価値を高めることです。
ユーザーが興味・関心を持つテーマをもとに情報収集をしてまとめ、分かりやすく記事を配信することで、 短期間でアクセスを集めることが可能になります。
アクセス数を増やすためには、ユーザーが求めている情報を的確に発信することが重要。さまざまな情報を取捨選択し、テーマごとに分けるなど見やすく編集して、ユーザーが便利に活用できるように情報を届けています。
キュレーションサイトは、ネット上にある莫大な情報の中から、自分の欲しい情報だけをすぐに得ることができるため、ユーザーにとっても大きなメリットがあります。
また、キュレーションサイトは一次メディアの情報(既存の記事)をまとめて作成するため、リサーチなどをする必要もなくコストを抑えることができるので、サイト運営者にとってもメリットがあります。
キュレーションサイト・メディアの問題点
ユーザー側にも、サイト運営者側にもメリットのあるキュレーションサイトですが、記事に記載されている情報の内容、作成の方法などによって問題になる場合もあります。
キュレーションサイトで取り扱う情報は、基本的に二次情報(すでに制作されたコンテンツ)になるため、
- 著作権侵害
- コンテンツの信頼性
といった部分で、問題が指摘されるケースもあります。
キュレーションサイトの中には、記事を量産してアクセス数を増やすため、他サイトのコンテンツや画像を許可なくそのままコピペして利用(無断転載)しているサイトもあります。
他サイトの記事を引用する場合、記事の出典元を明記した上で掲載することが原則となっているため、他サイトの情報を独自の情報のように見せかけて掲載することは、著作権侵害にあたります。
また、独自の取材などで得た一次情報でない以上、その情報が本当に正しい情報であるのか、コンテンツの信頼性といった面もキュレーションメディアの問題点と言えます。
根拠のない信憑性に欠ける情報や、間違った情報を集めて発信しているキュレーションサイトもあるのが現状です。
サイトを利用するユーザー側も、正しい情報かどうかを見極めること、掲載されている情報だけを鵜呑みにしないことも大切です。
今回は『キュレーションサイト』について詳しく解説してきましたが、いかがでしたか?
キュレーションサイトは、手っ取り早く自分の欲しい情報を得ることができる便利なサイトとして、今後も需要が高まることが予想されます。
問題点を指摘されることも多いキュレーションサイトでは、信憑性のある情報、ユーザーにとって価値のある情報を提供することが重要です。
WEBライターが記事を書く上でも、信憑性の高い情報、価値のある情報を分かりやすく伝えることが求められます。
「読者にとって有益な情報を提供する」ということを常に心掛けながら、ライティングに励みましょう。
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