【ペルソナとは何?意味は?】初心者でも分かるWEBビジネス用語
WEBライターのtomomiです。 WEBライターの仕事をしていると、今まであまり聞いたことがなかったような言葉を耳にする機会も多くなります。
『ペルソナ』もそのうちのひとつ。WEBライター初心者なら、聞いたことがない方や、聞いたことはあるけど意味は知らないという方も多いのではないでしょうか。
- ペルソナって何?
- ターゲットと何が違うの?
- どうしてペルソナ設定が重要なの?
- ペルソナを設定する方法は?
このような疑問を含め、今回は『ペルソナ』について、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
『ペルソナ』はWEBライターの仕事をしていく上で、理解しておきたい重要な言葉のひとつですので、是非最後までご覧頂ければと思います。
1.ペルソナとは?
そもそもペルソナとは、どのような意味を持つ言葉なのでしょうか?まずは、ペルソナの言葉の意味について理解しておきましょう。
ペルソナの意味と語源
ペルソナ(persona)とは、「 舞台上で俳優がつける仮面 」を意味するラテン語が語源で、そこから転じて役柄や登場人物、さらには人物・個人・性格・人格などを指す用語として使われるようになったとされています。
また心理学においては、人間の外的側面(社会的・表面的人格)を指す言葉としても使われます。
さらにビジネス用語としては、主にマーケティング業界で 、架空の人物を設定した顧客を指す言葉として使われています。
ペルソナマーケティングとは?
マーケティング業界においてのペルソナ、つまり商品やサービスを利用するユーザー(顧客)の架空の人物像を設定し、その架空の人物像に対しての戦略を練る手法を、ペルソナマーケティングと言います。
WEBライターが執筆するWEB記事においても、 商品やサービスを利用するユーザー(読者)を細かく設定(ペルソナを設定)し、読者のニーズに応られるような記事を作成することが求められます。
ペルソナとターゲットの違い
ペルソナとよく似た意味として『 ターゲット 』という言葉が使われます。
ターゲット(target)とは、「 標的や的 」を意味する言葉、またマーケティング用語では「 販売などの対象 」という意味を持つ言葉です。
マーケティングにおいて、商品やサービスを利用すると考えられる顧客層を指す言葉として使われています。
ペルソナとターゲットの違いは、商品やサービスを利用すると考えられるユーザーを設定する際に、どれだけ詳細に設定するかの違いです。
「 ターゲット 」である人物像を、さらに細かく絞り込んで設定する架空の人物像が「 ペルソナ 」です。
ペルソナとターゲットの違い【具体例】
具体的にどのように違うのか、以下の例で見てみましょう。
ターゲット | ペルソナ |
20代~40代 女性 主婦 在宅ワークに興味がある | 山田 花子 35歳 専業主婦 大阪府在住 夫35歳会社員 長女5歳・長男2歳 趣味は音楽鑑賞・お菓子作り 月に2回ほどは家族と外食 InstagramやFacebookなどで 手作りのお菓子の写真を投稿している 子育てしながらでもできる在宅ワークに興味がある |
このように、幅広い層で大まかに設定されているのがターゲットであるのに対し、人物像の詳細を具体的に設定するのがペルソナということです。
2.ペルソナの重要性
ペルソナの意味について理解して頂くと、「 なぜそれほど詳細な人物像を設定する必要があるの? 」という疑問が出てきているのではないでしょうか?
そこで続いては、ペルソナを設定する目的やメリットなど、ペルソナの重要性について解説していきたいと思います。
ペルソナを設定する目的は?
ペルソナを設定する目的は、人物像を具体的に設定することで、 ユーザーの求めていることや悩みなどをユーザーの立場になって理解し、その後の行動までを予測して、ニーズに応えられるものを提供するためです。
ユーザーのニーズに応えるために、なぜそこまで詳細な人物像の設定が必要なのか?その理由は、インターネットの普及などによるユーザーの行動の多様化が関係しています。
情報が簡単に手に入る時代である今、本当に自分にとって必要な情報、必要なものでなければ、ユーザーに選んでもらうことはできません。
そのため、マーケティングにおいて商品やサービスを選んでもらうためには、ユーザーの気持ちを深く理解し行動を予測すること、 つまりペルソナを設定する重要性が高まっているのです。
ペルソナ設定のメリット
ペルソナの設定には、以下のような3つのメリットがあります。
- ユーザーのニーズを明確にすることができる
- 共通認識を持つことができる
- 効率良く仕事を進めることができる
ユーザーのニーズを明確にすることができる
ターゲットのように大まかな人物像の設定だと、趣味や性格、ライフスタイルや価値観などはさまざまであり、すべての人のニーズを満たすような商品やサービスを考えることは難しくなります。
しかし、ペルソナを設定しユーザーの気持ちを深く理解することで、
- 悩んでいること、困っていることは何か?
- どんな情報が知りたいのか?
- 何を求めているのか?
- どのように伝えればいいか?
など、ユーザーのニーズを明確にすることができます。
ユーザーのニーズを明確にし、そのニーズに応えるように商品やサービスを考えることで、方向性や目的などがぶれることなく、ユーザーにとって本当に必要なものだけを提供することができます。
ユーザーのニーズを明確にすることは、結果的にペルソナで設定した顧客層以外の、多くの顧客のニーズに応えることへとつながります。
共通認識を持つことができる
マーケティングにおいて、ひとつの商品やサービスの開発などに、複数の人が関わる場合も多くあります。
その場合、それぞれの考え方や持っている知識の違いなどによって、 当然ターゲットの人物像に関するイメージが変わってしまいます。
そうすると、戦略を練る際に意見が食い違ったり、認識のズレによって方向性が定まらないといったことにもなります。
しかし、ペルソナを設定しておけば、あらかじめ詳細に絞り込まれた人物像があるため、共通の認識を持った上でユーザーに対しての効果的なマーケティング施策が行えるようになります。
効率良く仕事を進めることができる
ユーザーのニーズを明確にしていない場合、マーケティング戦略に時間がかかってしまったり、ユーザーのニーズを満たせていないものに費用を使ってしまい、最終的には無駄なコストがかかってしまったということにもなりかねません。
ペルソナを設定し目的や方向性をはっきりさせることによって、本当にユーザーが必要としている商品やサービス、ユーザーが求めていることに対して、効率良く仕事を進めることができます。
効率良く仕事を進めることは、結果的に無駄な時間やコストを削減することにもつながるのです。
3.ペルソナの作り方とは?
では実際にペルソナを設定する場合、どのように作ればいいのでしょうか?ここからは、ペルソナの具体的な作成方法について解説していきます。
ペルソナ設定の手順
ペルソナを設定する際は、以下のような手順に沿って作成していきましょう。
まずは、ペルソナに関するユーザーの情報を集めます。
情報の収集方法は、インタビューやアンケートを実施して集める、または公開されている調査データーや口コミなどを参考にするという方法もあります。
できる限りたくさんの情報をリサーチしましょう。
ユーザーの情報を集めることができたら、共通する特徴などを分析し、まとめていきます。
まとめた情報をもとに、設定する項目を決めていきましょう。
設定した項目に、具体的な人物像を設定していきます。
ペルソナに必要な要素
商品やサービスによっても違いはありますが、ペルソナに必要な要素とされる基本的な項目についてまとめてみました。
- 基本的な情報
- 個性や人格
- ライフスタイル
- 商品やサービスとの関係性
基本的な情報 | 年齢・性別・職業・家族構成・居住地・住居形態・収入など |
個性や人格 | 性格・価値観・こだわり・不満・不安・悩みなど |
ライフスタイル | 趣味・交友関係・休日の過ごし方・子育て・食生活・ファッションなど |
商品やサービスとの関係性 | どうやって知るか・どのように関わるか・どこに興味を持つかなど |
いつ、どこで、どんなときにその商品やサービスを必要とするか、どのようなことを求めているかを考えながら設定していきましょう。
4.ペルソナ作成のポイントと注意点
商品やサービスを利用してもらうという目的を達成するためには、ペルソナをできる限り具体的に設定し、ユーザーのニーズを明確化することが重要です。
最後に、ペルソナを作成する際のポイントと注意点について、しっかりと理解しておきましょう。
ペルソナ作成のポイント
- 事前にしっかりとしたリサーチを行う
- グループ分けした後に箇条書きで項目を決める
- リアルな人物像にこだわる
事前にしっかりとしたリサーチを行う
ペルソナを作成する際は、事前にしっかりとしたユーザーの情報収集が必要です。まずは、大まかに設定されたターゲットに関する情報やデータを収集しましょう。
情報収集の手段としては、
- インタビューやアンケート調査を実施する
- 公開されているデータを参考にする
- SNSやインターネット上の口コミを参考にする
- 他社サイトやQ&Aサイトなどの情報を調査する
- アクセス解析ツールを利用する
- ターゲットに近しい、身近な人に聞き込みをする
など、さまざまな方法があります。
ひとつ注意が必要なのは、すでに公開されているデータを参考にする場合です。
特にネット上の情報では、信憑性に欠けるものや、古い情報なども多く掲載されています。
そのデータに信憑性があるのか、また最新のデータであるのかを確認した上で情報収集を行いましょう。
WEB上でのアクセス解析なら「Googleアナリティクス」などの解析ツールを利用するのも良いでしょう。
Googleアナリティクスでは、 いつ、どのページにアクセスし、 何をクリックして、何を買ったかなど 、ユーザーの行動や興味を示しているものを知ることができます。
グループ分けした後に箇条書きで項目を決める
事前に集めたユーザーの情報をもとに、考え方や思考、生活スタイルなど共通する特徴ごとに、まずはグループ分けしてみます。
その中で、商品やサービスに関連性が高いグループを分析し、ペルソナの特徴を箇条書きにまとめていきましょう。そうすると、ペルソナに設定すべき項目が絞り込めてきます。
先程ご紹介したペルソナに必要な要素(基本的な項目)を参考に、 項目を埋めることを意識しながら設定していきましょう。
リアルな人物像にこだわる
ペルソナは架空の人物像ではありますが、実在する人物のようにリアルな人物像にこだわり、詳細に設定することが重要です。
事実とかけ離れた人物像、想像や理想の人物像を設定しても、効果的なペルソナマーケティングを行うことはできません。
具体的にリアルな人物像にこだわることで、ユーザーのニーズを明確化することができるのです。
ペルソナ作成の注意点
- ペルソナに思い込みや先入観は絶対にNG!
- ペルソナは定期的に見直すことが大切!
ペルソナに思い込みや先入観は絶対にNG!
前述したように、ペルソナの設定に重要なのは「 リアルな人物像 」です。
ペルソナを作成する際は、どうしても理想の顧客層やイメージでペルソナを設定してしまいやすくなります。
しかし、そのような先入観を持ってペルソナを設定してしまうと、実際に商品やサービスを利用するユーザーとはかけはなれた人物像になってしまう可能性があります。
理想の顧客像や勝手なイメージは捨て、客観的にペルソナを設定することが重要です。
ペルソナは定期的に見直すことが大切!
ペルソナは、一度設定すればそれで終わりという訳ではありません。
ユーザーの環境や情報の変化などにより、ユーザーのニーズも常に変化していきます。そのため、実際に商品やサービスを利用しているユーザーと、設定しているペルソナにズレが生じている場合があります。
実在するユーザーにできるだけ近づけ、有効なマーケティングを行うためにも、設定しているペルソナと現在の状況がどう変化しているかを定期的に確認し、見直して行くことが大切です。
今回は、ペルソナについての意味や重要性、作成方法など詳しく解説してきました。
WEBライターにとっても、記事を執筆するときにペルソナを設定することは重要です。
ペルソナを設定し、ユーザー(読者)のニーズを理解した上で記事を執筆することで、読者にとって価値のある情報を提供することができるでしょう。
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