アルゴリズムとは何?初心者にも分かりやすく意味など簡単に解説!
専業WEBライターのtomomiです。WEBライターを始めたばかりの方、パソコン初心者の方は、たびたび出てくる難しい専門用語に、手が止まってしまうことも多いのではないでしょうか?
今回この記事では、WEB業界でも特に耳にすることの多い「アルゴリズム」という用語について、 初心者の方の疑問を解決できるように分かりやすく解説していきたいと思います 。
- アルゴリズムってどういうもの?
- アルゴリズムはどんな場面で使われるの?
- Googleアルゴリズムって何?
- アルゴリズムにはどんな種類がある?
アルゴリズムは、「 プログラミング 」や「 SEO 」などに関連して出てくることも多く、コンピューター用語として認識している人も多いでしょう。
しかし実際は、コンピューターに関連する場面以外でも、私たちの生活の身近な場面においてアルゴリズムは活用されています。
1.アルゴリズムとは?
WEBライターの場合では、「 Googleの検索アルゴリズム 」が一番よく聞く言葉かもしれませんね。
SEO(検索エンジン最適化)に関連する本などを読んでいても、アルゴリズムという言葉はよく出てきます。まずは、アルゴリズムの言葉の意味から見ていきましょう。
アルゴリズムの語源と言葉の意味
アルゴリズム(algorithm)とは、「手順や計算方法」「 問題解決の手段 」などを意味する言葉で 、ある目的に対してより効率的に達成するために実行する処理手順などを指しています。
アルゴリズムという言葉は、アラビア数字をヨーロッパに広めた、アラビアの数学者「 アル=フワーリズミー 」が語源です。
「 アル=フワーリズミー 」がラテン語に変化して「 アルゴリトミ 」となり、そこから「アラビア数字による計算法」を意味する言葉として使われるようになったのが、アルゴリズムという言葉であるとされています。
一般的にアルゴリズムは、コンピューター用語として使われていて、コンピューターを動かすための処理手順・方法を指しています。
しかし、私たちの日常生活においても、ある問題を解決するためや、ある目的に対して手順を踏んで行動していることはたくさんありますよね。そういったそれぞれの行動もアルゴリズムのひとつと言えます。
また、 私たちの身の回りにも、アルゴリズムが活用されているものが多く存在しています。
アルゴリズムに関連する用語
アルゴリズムについて理解を深めるために、よく出てくるコンピューター用語、関連用語についても知っておきましょう。
ここでは、アルゴリズムに関連する用語について簡単にご紹介します。
用語 | 意味 |
アルゴリズム | コンピューターを動かすための処理手順 |
フローチャート(流れ図) | アルゴリズムを図式化したもの |
プログラム | コンピューターを動かすための具体的な手順(アルゴリズム)を記述したもの |
プログラミング | プログラム(アルゴリズムを記述したもの)を作ること |
プログラミング言語 | 手順(アルゴリズム)を記述するのに用いられる言語 |
プログラマー | プログラム(アルゴリズムを記述したもの)を作成する人 |
SEO (検索エンジン最適化) | 検索エンジンで検索結果を上位表示させるために行う施策 |
検索エンジン | ネット上の情報を検索結果ページに表示させるプログラム (アルゴリズムを記述したもの) ※ GoogleやYahoo! など |
検索アルゴリズム | 検索結果に表示する順番を決めるプログラム |
※関連ページ「 プログラミングについて詳しくはこちら! 」
Googleの検索アルゴリズムとは?
Googleの検索アルゴリズムとは、ネット上で検索されたキーワードに対して、検索結果の表示順位を決めるためのルール(手順・計算法)です。
Googleは、検索アルゴリズムによって、ユーザーに最適な情報を提供するWEBサイトを検索し、検索結果ページに表示させています。
GoogleやYahoo!などで、あるキーワードを入力して検索すると、検索結果の一覧が表示されますよね。多くの人は、その検索結果の1ページ目から閲覧すると思いますが、その表示順位を決めているのが検索アルゴリズムです。
当然、サイトが上位に表示されているほど、クリックされる(サイトに訪問する)確率は高くなります。ですから、 WEBサイトの運営者は、より多くのユーザーにサイトに訪問してもらうためにあらゆる対策(SEO対策)を行っています。
検索結果を上位に表示させるためには、Googleの検索アルゴリズムに評価されるものである必要があります。
ですが、 Googleの検索アルゴリズムには、とても複雑な計算手順、表示順位を決めるための細かいルールが組み込まれています。またそのルールは、日々アップデートが繰り返されています(アルゴリズムアップデート)。
サイトの上位表示を狙うためには、Googleの検索エンジンの仕組み(アルゴリズム)を理解し、Googleが目的とする、「ユーザーにとって最適な情報を提供するWEBサイト」であることが求められます。
※SEOについて詳しく知りたい方はこちらのページを参考にして下さい。
身近で活用されているアルゴリズム
Googleの検索アルゴリズムのように、アルゴリズムが活用されている検索サービスは、日常生活でもよく利用するものですよね。
TwitterやFacebook、InstagramといったSNS(ソーシャルネットワークサービス)も、Googleの検索アルゴリズムと同様に、ユーザーにとって有益な情報が提供されるように、それぞれのアルゴリズムが活用されています。
他にも、普段何気なく利用しているさまざまなものに、アルゴリズムは活用されています。
カーナビ
車で出かける際、目的地が分からない場合など、よく利用されているのがカーナビ。カーナビは、現在地と目的地を設定すれば、目的地までの経路を示し案内してくれます。
出発地点から目的地までには多くの経路が存在しますが、その中から最適な経路を探し出し目的地までへと案内してくれます。
カーナビには、「経路を探索するアルゴリズム」が活用されています。
- 最短で目的地まで到着するルート
- 有料道路を利用するルートと利用しないルート
- 目的地周辺の施設
- 目的地までの所要時間
- 渋滞情報
など、 カーナビに用いられている探索アルゴリズムによって、求める条件を含めたルートを示してくれます。
乗り換え案内サービス
スマホのアプリなどで利用する人も多い、乗り換え案内サービスも、探索アルゴリズムが活用されているサービスのひとつです。「乗換ナビ」や「Yahoo!乗換案内」などを利用している人も多いでしょう。
乗り換え案内サービス では、目的地への移動経路や所要時間、乗り換え回数などを簡単に調べることができます。
出発地と到着地を指定して検索すると、いくつかの移動ルートが表示されますよね。
乗り換え案内サービスでは、
- 最短で到着する経路
- 乗り換え回数が少ない経路
- 料金が最も安い経路
- 〇〇駅を経由する経路
など、あらゆる条件を含めて検索することも可能。条件に合った適切な乗り換え方法を示してくれます。
このような条件を含めたそれぞれのルート情報が、「出発地から到着地まで移動する手順を示すアルゴリズム」という訳です。
自動販売機
さまざまな所に設置されている自動販売機にも、アルゴリズムが活用されています。
- お金を投入したら商品ボタンが光る
- 商品の在庫がなければ売り切れと表示される
- 商品ボタンを押すと商品が出る
- 投入金額が多ければ計算してお釣りを出す
飲料水やタバコ、食品などのあらゆる自動販売機でのこのような一連の動作は、アルゴリズムによって実行されているものです。
このように、 私たちの身の回りには、ひとつの処理を実行するために「複数のアルゴリズム」が用いられているものが多く存在します。
2.アルゴリズムの種類
ここまでお伝えしてきたように、アルゴリズムは、ある問題を解決するためや、ある目的を実行するための手順です。
では、データの中からどのようにして目的の情報(データ)を検索し、並べ替えや整列、計算といったことを行っているのでしょうか?
アルゴリズムには数多くの種類が存在します。ここでは、代表的なアルゴリズムの種類についてご紹介します。
アルゴリズムには、大きく分けて「ソートアルゴリズム」と「探索アルゴリズム」の2つの種類があります。
ソートアルゴリズム
まず初めにご紹介するのはソートアルゴリズムです。
ソートとは、「 整列・並べ替え 」を意味する言葉で、データを五十音順・アルファベット順・数の大小などによって並べ換えることを指しています。
データを大きい順(降順)、または小さい順(昇順)に並べ替えるなど、一定の規則に沿って整列させることをソートアルゴリズムと言います。
バブルソート
バブルソートとは、下から順番に(末尾から順に)隣接するデーターの値の大小を比較し、入れ替えを繰り返すことで整列させる方法です。
データが下から上へ並べ替えられ移動していく様子が、バブル「 泡 」が浮かんでいくように見えることから、バブルソートと言われています。
ソートアルゴリズムの中でも、最も分かりやすく理解しやすいソート方法です。
クイックソート
クイックソートとは、ランダムなデータに対して、比較基準となる基準値を決定し、全体を基準以上と基準未満の2つに分けて、大小の入れ替えを繰り返すソート方法です。
クイックとは、「急速・迅速」を意味する言葉、 データの比較と交換回数が非常に少ないのがクイックソートの特徴です。
クイックソートはアルゴリズムの中でも、もっとも高速な並べ替え方法であるとされています。
マージソート
マージソートとは、 並べ替えたい配列を分解(分割)し、順序に沿って比較、さらに再び併合させていくことで並べ替えを行うソート方法です。
マージとは、「併合・合併」を意味する言葉、分解と比較、マージによって効率良く並べ替えを行うことができるソートアルゴリズムです。
探索アルゴリズム
続いてご紹介するのが、探索アルゴリズムです。複数のデータ、または大量のデータの中から、条件に合う目的のデータを効率良く探し出すアルゴリズムです。
線形探索
線形探索とは、最初のデータから順に、条件と照らし合わせながら探していく方法です。
最もシンプルな探索方法ですが、目的のデータが見つかるまで探索を続けるため、仮に目的のデータが最後の方である場合は手間がかかってしまいます。
データー数が少なければ問題ありませんが、大量のデータである場合は非効率な方法であると言えます。
二分探索
二分探索とは、整列されたデータを2つに分け、目的のデーターがどちらにあるか比べることを繰り返しながら、探索範囲を狭めていき、目的のデータを見つけ出すという探索方法です。
二分探索は、必ず整列済みの要素(ソート済み)である必要があります。 データが整列されていない状態では、この方法を使うことはできません。
3.アルゴリズムの重要性
ある問題を解決するため、またある目的を実行するためのアルゴリズムは数多く存在し、あらゆるシステムに活用されています。
正確に効率良く物事を実行するために、重要なのがアルゴリズムです。
プログラミングにおけるアルゴリズムの重要性
プログラミングにおいて基礎となるアルゴリズムは、コンピューターに処理を正しく実行させるために欠かせないものです。
また、より効率よく処理が実行できるプログラムを作成するために、適切なアルゴリズムを用いて指示を行うことも大切です。
アルゴリズムの選び方によって、計算量(処理を実行するスピード)は変わります。適切なアルゴリズムを用いることで、コンピューターは効率良く処理を実行することができます。
しかし反対に、アルゴリズムの選び方によっては、効率の悪いプログラムが出来上がってしまうのです。
膨大なデータの処理を実行するプログラミングにおいて、データの構造やアルゴリズムをしっかりと理解しておくことが重要。また、アルゴリズムを理解できていれば、プログラムに何か問題が発生した時にも、迅速に対処することができます。
良いアルゴリズムとは?
ここまで読んで頂いたのなら、もうお分かりかと思いますが、良いアルゴリズムとは「効率の良い方法・手順」です。
では、プログラミングにおいての良いアルゴリズムには、どのような特徴があるのかを見てましょう。
良いアルゴリズムであるかどうかを判断するのに、最も重要視するのが以下の2つの特徴です。
- 処理スピードが速い
- メモリ使用量が少ない
処理スピードが早いというのは、つまり、計算する回数が少なくて済むアルゴリズムです。アルゴリズムの違いによって、プログラムの処理スピードは大きく変わります。
処理スピードが速い方が、当然効率の良いアルゴリズムと言えます。
ただ、注意が必要なのがコンピューターのメモリです。コンピューターが動作するときはこのメモリを使うことになります。
処理速度を上げるためにメモリを多く使用することがありますが、 メモリには領域があり、いくらでも使えるというものではありません。
つまり、処理速度とメモリ使用量を両立させることが大切。プログラムの目的によってうまくバランスを取ることも必要になってきます。
処理スピードが速く、メモリ使用量も少なくすむのが、最も効率の良いアルゴリズムと言えるでしょう。
今回は「アルゴリズム」という用語について解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
問題を解説する際や、効率良く目的を実行するためには、適切な方法・手順(良いアルゴリズム)を選択する必要があります。これはプログラミングに関してだけでなく、普段の私たちの生活でのあらゆる行動においても言えることですよね。
Googleの検索アルゴリズムにおいては、ユーザーにとって最適な情報を提供するWEBサイトであることが求められています。
つまり、WEBライターには、Googleの検索アルゴリズムを理解し「 ユーザーにとって最適な情報を提供するWEB記事 」(SEO記事)の作成が求められるということです。
難しい用語も多いですが、さまざまな知識を少しずつ身に付けていき、どんな仕事にも対応できるWEBライターになりましょう。
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